腰痛や坐骨神経痛の危険なサイン
実は、整体院や接骨院では絶対に改善しない腰痛や神経痛の”危険兆候”があります。
これを「レッドフラッグ」と呼びます。
なんだか名前からちょっと危うそうな雰囲気が漂っていますが、もしこれから説明することに当てはまっていたら、必ず病院などの専門機関へ早めに行くことを強く強くお勧めします。
我々セラピストの力で改善したい情熱もあるのですが、レッドフラッグだけは、「徒手療法では改善しない」ので、『他の整体院や接骨院に通っていて改善しない!』ということであれば、あなた自身が無駄な時間と労力を使ってしまわないように注意喚起の意味も込めて、この内容を記載しております。
あなたはレッドフラッグ?
まず、レッドフラッグ(危険兆候)大事なチェック項目としては、以下です。
・時間や活動性に関係のない激しい痛み(※3ヶ月以上継続)
・強い胸の痛み
→大動脈瘤の可能性があり、破裂や乖離があると激しい痛みに襲われます。
・がん、ステロイド治療、HIV感染の既往
→乳がん、前立腺がん、肺がんなどは脊椎への転移が比較的多いです
・急な体重減少、栄養不良
→急激な体重減少や倦怠感ではがんの兆候とも言われています
・全身の発熱
→感染症を示唆する最も一般的な全身症状の1つです。最近注射をした場合は、血行性に感染が広がり、脊椎感染症を引き起こすことがあります。
・急激な筋力低下
→神経の強い圧迫が起きている可能性があります。
・関節変形が強い
→元々ステロイドを長期間使用していると、骨がもろくなるため、骨折しやすいです。少しの転倒や打撲も要因になるので注意が必要です
・広範囲に及び神経症状
→膀胱直腸障害と言って自分が意図せず尿や便が出てしまう場合は必ず専門機関へ行きましょう
これらが複数当てはまる場合はタチの悪い感染症や外傷、悪性腫瘍の可能性が出てきます。
腰痛の分類
腰痛は大きく分類すると、専門機関で検査しても原因がよく分からない非特異的腰痛85%(画像撮影しても原因がはっきりしない)と、原因が明らかに分かる特異的腰痛15%(画像撮影すると明らかな変形や損傷が見つかる)に分類されます。
そして、レッドフラッグは画像撮影をすると明らかに背骨の強い変形や損傷が見られるため、”特異的腰痛”に分類されます。
重心が偏ってしまうことによって、筋肉が硬くなったり関節が硬くなったりして痛みや神経痛が出る場合は、画像を撮影しても特に原因を見つけ出すことはできません。
そのため、非特異的腰痛に分類されます。これが全体の非特異的腰痛85%であることは前述しました。
非特異的腰痛は我々セラピストが得意とし、痛みや神経痛の改善率はとても高いです。
なぜなら、重心の偏りを修正することで、緊張している筋肉が柔らかくなり、関節の動きがよくなることで、自然と血流循環が改善し、痛みや神経痛が取れて行くからです。
逆に、特異的腰痛はひどい感染症や悪性腫瘍(がん)などによって、明らかに体の問題が出ている状態では、セラピストが徒手療法で改善することは残念ながら出来ません。
だからこそ、レッドフラッグに当てはまる項目があれば、できるだけ早めに専門機関へ来院し、画像撮影などの詳しい検査をすることが非常に大切です。
交通事故によって骨が折れた、高いところから落下し背骨が粉砕したなどにより、外科的介入を行った後でも、
・関節の可動域低下
・痛みの継続
・痺れの継続
・筋力低下
・姿勢が歪んだまま
これらが残っていれば、我々セラピストが得意とする分野ですので、その際はお力になれますので、ぜひご相談ください。